2020年10月24日(土)晴れ いきなり団子
朝、子どもと妻を保育園(妻は職場でもある)に送る。いつも帰り道にある、すき家かマックに寄ろうと思うのだが、2年間スルーしている。
さて、今日もファストフード屋をスルーし家に帰ったわけだが、小袋のポテトチップスで小腹を満たす。
珈琲を淹れるか迷ったが面倒だ。
とりあえず、中小企業診断士の勉強でもする。
昼になる。
冷凍庫に2~3週間前に熊本に行った時に買っておいた、いきなり団子が入っていることに気づき、それをレンジで温めて昼飯替わり食う。いきなり団子はそれだけだと甘いので、必ず茶を淹れる。
いきなり団子と茶。実にゆっくりとした時間になる。
このいきなり団子を買いに行った時のことを思い出す。
熊本の実家近くにあるコーヤ万十という古い饅頭屋で買ったこのいきなり団子は、朝から行列が出来るほど人気だ。並ぶ人は、皆10個単位で買っていく。一つ100円。自分の見た範囲でも、ものの15分で100個以上売れている。並んでいる人を見ると、別に高齢というわけではなく、30~50代が中心だ。たしか、商品は、いきなり団子、おはぎ、米粉団子の3つしかない。
販売時間はいつも大体2時間で終了する。完売である。
いきなり団子というのは熊本の名物の一つで、さつま芋、餡子、皮の3層からなる団子である。皮は饅頭のようにスポンジ状ではなく、もっちりとした団子状である。
これを嫌いな人は今のところ聞いたことは無い。
わざわざ日記に書いたのは、商売としてみたとき気になることがあったからだ。
じいちゃんや親に聞いたところコーヤ万十という店は昔から繁盛しているらしい。ただ、その理由が分からない。いきなり団子というのは、別にコーヤ万十が元祖というわけでもないし、他所で買ってもほぼ同じ味である。かといって、コーヤ万十ほど繁盛している店は多くはない気がする。
気になったのは、なぜコーヤ万十は繁盛しているのか?
場所なのか、店主の人柄なのか、味なのか。
なぜ、あんなに繁盛しているのだろう。いつかは、この謎にある程度答えを導き出したい。中小企業診断士になったら研究してみようと思う。
ついでに、商売というのをボケーっと考えたのだけど、自分に出来ることがあって、それが誰かに売れる、というのはめちゃくちゃ面白いだろうなと思う。
いきなり団子を作るのが得意なオヤジさんがいて、それを売っていたら買ってくれる人がいて、いつの間にやら繁盛店にまでなっていた。事実を並べれば一言で終わるのだろうけど、そのプロセスはめちゃくちゃ面白そうなんだよなぁ。そもそも、いきなり団子をビジネスとして捉える感性がすごい。コーヤ万十のオヤジさんは、初めていきなり団子を食べたときにどんな衝撃を受けたのだろうかと思う。
いったいどこなんだろうかと思う。コーヤ万十のオヤジさんの人生のターニングポイントはどこだったのだろうか。いきなり団子を作って売るって、言葉は悪いけど、すごく頭を使わないような気がするのね。でも、オヤジさんは、従業員を5,6人は雇って営業している。自分なんか足元にも及ばないようなビジネスマンだ。
つまり、コーヤ万十のオヤジさんの凄かったところは何なんだ?
これを知りたい。
この繁盛店に至るまでに、一番重要な要素はなんだったのだろうか。
創業したこと
団子づくりの腕を磨いたこと
宣伝が奏功した
世間がいきなり団子ブームになった
運が良かった
品数が3種類しかないこと
一体なんなんだ。
シンプルに、創業するというのは難しいとは思う。だって、いきなり団子は俺だって美味いと思っているし作れると思うのだけど、それを商売にしようだなんて思わない。いや、どちらかというと競合とかめっちゃ少なそうだから、儲かりそうな気はする。それなのに商売を始めようなんて思わない。
でも、当たり前だけど、商売を始めたことが今の繁盛店に至る最重要事項ではなかったように思う。
と、みせかけて果たしてそうだとも言い切れないものがある。もし、誰でも作れば売れる、いきなり団子マーケットがそんなものだとしたら、創業することが成功の最大の要因となる。
今のところは、全くわからない。なぜ、コーヤ万十は繁盛したのだろうか。