資格取得

応用情報技術者試験合格をどう活かすか

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応用情報技術者試験は実務能力との関連性は低い

私は、2019年の秋期試験で応用情報技術者試験に合格しました。

そもそも、なぜ目指したのか?

箔付けという以外特に動機はありませんでした。

ただ、システム部という部署に異動してプログラミングも多少必要になってデータベースも多少扱える必要性が出てきました。私の職場は健康診断を扱所ですので、別にソフトを作るとかそういうベンダーさんみたいなスキルは求められるわけではありません。

とは言え、VBAやSQL、MicrosoftのAccessは使うので、簡単なプログラミングやデータベース関連のスキルは要求されます。

逆に、プロジェクトマネジメントとか経営的な力は全く必要ありません。

そういう意味では、応用情報技術者試験に合格するというのは、実務能力をブラッシュアップするという意味ではかなり効率が悪い道になったわけです。

そして、やはりというべきか、合格したからと言って実務能力が向上したわけではありません。

今回は、取得した価値があったかや、この資格をどう生かしていくかについて書いていきます。

取得して向上したもの

とりあえずですが、以下のものを5段階評価しました。1が低く5が高いという意味合いで付けてます。

  • 実務能力:1
  • 知識:3
  • ステータス:2~4
  • 伸びしろ:3
  • 個性:4

ステータスというのは、例えば誰かに凄いと評価されたりする意味合いで表現しています。実務能力に関係なく試験に合格したことを評価してくれる人もいましたし、実務能力と相まって評価してくる人もいますから、ブレがあるのですが、少なくともIT分野の人には取得しているだけで一目置かれると思います。実際に中堅ベンダーの社員の方でもこれを取得している人はほとんどいませんでした。一応勉強したりはしているが取れていないと言っていたので、難しい試験であると認識されているでしょう。

伸びしろというのは、これを取得したことをきっかけに実務であったり、あるいは副業であったり、私生活など何らかの領域を充実させる力を表現してみました。確かに、実務上は知識面で困ることは少なくなりました。聞いたことがあるような言葉しか出てこなくなるので、話や文章が頭に入ってきやすくなったかなとは思います。なので、合格レベルまで達したことで実務能力が上昇しやすくなる土台は身に付いたような気がします。

個性というのは、自分が他の人と区別できる度合いを表現しました。応用情報技術者試験というのは難しい試験です。私は鹿児島に住んでいて、鹿児島でも毎回合格者は数十人は出ているのに、なかなか遭遇しません。もちろん、表立って合格しましたと言う人が少ないとも取れますが、合格に必要な労力を考えれば仕事ができるかどうかは別にして、ITに強い人みたいな個性は十分出して良いのではないかと思います。

取得した価値はあったか

当然ゼロだとは思いません。

ですが、システム周りの仕事をする上で最も重要な能力というのは何といってもプログラミング能力だと思います。ここをすっ飛ばして、プロジェクトマネージャーやらエンジニアを目指すというのは根本的な所でつまづくと思います。

従って、私のように何らかのソフトを開発したというプログラミング能力や経験値がない人間が、応用情報技術者を取得したとしてもこの資格を活かし切ることは困難だと思います。
それに、プログラミングも出来ずに応用情報技術者試験に合格したからと言ってベンダーに転職しようとは思えないでしょう。ましてや、合格者だから大きな仕事を任せようなんてこともない気がします。

要するに、応用情報技術者試験というのはIT分野で開発経験がない人が取得しても、自分は応用情報技術者である、と自信をもって声に出すことができない資格だと感じています。それぐらい、たとえ合格しても具体的なスキルが身に付かない試験なのです。

私は、今中小企業のシステム部に在籍しています。平社員なので、他部署との折衝というのはありません。しかし、パソコンが壊れた、システムが動かなくなった、メールが送信できない、インターネットに繋がらない、このエクセルの使い方教えて、などといった事にに対処しています。
それに加えて、手書きで書いている請求書などをエクセルで自動化して欲しいといった、SQLとVBAが必要な依頼も普通にあります。いわゆる開発業務です。

システム部にいて、必要な人材になるためには開発業務が出来ないといけません。

応用情報技術者試験ではこの開発業務に直結することは学習しません。データベース分野でSQLは学習しますが、それが実務に耐えれるかと言われると無理です。なぜなら、現場ではオラクルやSQLServerなどといったデータベースソフトを利用していますが、これって結構独特な記述も出来たりプログラミングや関数も使えたりして、現場では色々な機能を駆使してSQLを記述しています。

ですので、応用情報技術者試験で学習する程度のSQLでは自信をもって実務に従事することは出来ません。あくまで、得た知識を現場で磨いたり追加したり慣れていったりして、ようやく出来るようになっていくのです。もっといえば、SQLてどこに書くのか、どうやって実行するのか、またそれをエクセルとどう連携させるのか、ということを現場で覚えていかないといけません。この現場での経験が、本当の初心者だったら2年くらい必要なのが、応用情報技術者試験合格者であれば、半分の1年で済むと言えるとは思います。

結局は、仕事をするうえでは応用情報技術者を取得した価値なんてものはありません。応用情報技術者試験のごく一部の分野であるプログラミングやSQLの部分だけ勉強していけば良いからです。

実務で活かしたいなら応用情報技術者試験よりも先に取得するべき資格はある

これは確実に存在します。

なぜなら、先ほども言ったように応用情報技術者試験は範囲が広すぎるから。合格するためには、実務に無関係な分野をたくさん勉強しないといけません。おまけに合格しても半年経てば実務に関係ないことは綺麗に忘れます。

それなら、実務に必要な範囲だけを勉強すれば良い試験を受けた方が良いです。

例えば、日商プログラミング検定というものがあり、それにはプログラミング言語でVBAが選択できたりします。他にも、C言語なども対応しています。こちらの方が日商が主催しているだけあって実務的です。開発分野だけ勉強していけば、最終的に資格取得まで到達できるわけですので、そこに一切の無駄はないでしょう。

他にもSQL分野で言えば、オラクルマスターなんかも有名です。実務的にはこちらの方が好まれています。資格としては、こちらの方が実務に直結しているということで応用情報技術者試験合格者よりも評価しやすいと言われたりします。実際に、SQLの読み書きができるかどうかを判断するには、実務経験が十分にあるか、あるいはオラクルマスターの資格を持っているかで判断するでしょう。

ここまでで述べたように、日商プログラミングやオラクルマスターというのは何が出来るか、ということを証明する資格として使えます。

しかし、応用情報技術者試験というのは何かが出来る、ということを証明できる資格ではないのです。

あくまで、応用情報技術者試験というのは取得した後に、出来ることを自分で見つけて伸ばしていかないといけないのです。

そういうこともあって、例えば私のように、ITの素人がシステム部に異動になった時に、絶対に序盤で目指す資格ではありません。実務と試験勉強の親和性が悪いというべきか共通項が少ないというべきか、まぁそんな感じです。とにかく合格を目指してしまうと、実務に関係ない無駄な勉強に多くの時間を費やさないといけないので現実的な観点で言えば本当に時間の無駄が多いです。


今後、どう応用情報技術者を活かすか

まぁ、たくさんの合格者がいるものの、難しい試験ですので、個性としては十分です。

なので、応用情報技術者として情報発信していこうかと考えています。もうすでに、基本情報技術者でユーチューブを配信されている渡辺さきさんという方がいますが、いわば渡辺さんの配信する解説動画の上位互換ということになります。渡辺さんという方は綺麗な女性という強い個性も働いてか、動画再生回数も数万回を記録しています。プロデュースは上手いと思いますが、動画配信するにしては、知識の深さはやや浅いかという印象があります。従って、自分は小汚い30のおっさんだけど、もう少し深い解説を配信するという差別化を取ってみようと思います。

まずは、動画編集のノウハウを手に入れて2020年3月末までには第一回目の動画配信を実現させようと思います。

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