鹿児島大学水産学部

水産学部の学生への就職アドバイス

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中小企業の収入感

私の収入については別記事にまとめておりますので、参考にしてみてください。中小企業の収入を捉えるには目安になるかと思います。

私が、これまで関わってきた人を見てて中小企業の年収の壁と言える金額を感じることがあります。それは、年収700万円を超えることは中小企業では困難であるということです。

部長クラスであっても、年収700万円を超えることは稀だと思います。

また、残業が極端に多い職種であっても、年収700万円を超すのは難しいように思います。例えば、残業を毎月100時間やったとしても、年収が500~600万円には届くものの700万円には届かないと思います。例えば、プログラマーやSEといった職種は残業が多い代表格ですが、ある程度年齢を重ね残業代の単価が上がってくると、残業代が出ない管理職にされてしまい、年収の上限に制限がかかります。

可能性があるのは、歩合制の職種ということになるのですが、不動産売買や自動車、保険の営業であれば、年収700万円を超える可能性はあるものの、それを恒常的に稼ぎ出すのは困難でしょう。

したがって、中小企業で安定的に稼げる年収というのは、500~600万円台が妥当な数字だと思います。

もし、最終的に500~600万円稼げるようになれば良いという考えであれば、大企業にこだわる必要がなくなってきますね。
仕事にやりがいを求めるというのであれば、大企業でも零細企業でも自営業でもかまわないわけですから、労働者から見た大企業と中小企業にある差は賃金だけでしょう。

最初の就職って結局一番無知な状態で決めている

仕事をするというのは我慢大会ではないので、少しでもやりたいと思えることをやることが理想です。ただし、順番的に言えば就職してみないとやりたかったことなのかは分からないです。

なので、自分から言わせれば、20代の内に自分が一生後悔しない仕事を見つけれるなんて不可能に近いです。

つまり、学生はこれは自分に向いていなかった、という経験すらしていないので、自分が向いていることやしたいことに関して最も無知な状態で就活していると言えます。

新卒の3年以内の離職率が50%なんて言われますが、これを批判的に捉えるのは古い世代の人たちでしょう。我慢して働き続けることが良い事ではないし、自分に向いていることを探すことは長い目で見たらメリットが大きいと思います。
がんがん次に行けば良いんです。30前半までに自分にとって良い職場見つけられたら十分です。

そしてもし、自分のやりたいことが見つけられないのであれば、自分に出来ることを頑張って探すしかありません。最悪なのは、自分がやりたいことではない上に、自分が不得手とする仕事を選んでいることです。いくら経験を積んでも仕事が覚えられないと思います。

給料が安くても、自分に向いていると思うことが見つけられれば、人生で生活に困ることはないと思います。

 

就職失敗しても焦らない。上手く行ったらラッキーくらいでも良い。

それは、大手に就職出来なかった、希望した会社へ就職出来なかったからといってそこまで落胆しなくても良いということです。なぜなら、新卒市場と同等以上に転職市場も悪くないからです。私の感じるところでは、地方の転職市場は30代前半までは若手として扱われており、業界未経験でもちゃんと職歴があれば不利にはなりません。

私は、2010年度卒業生なのですが、ニッスイやマルハニチロ、地方銀行、大手スーパー、大手飲食店へ内定した当時勝ち組と言われた同級生が多くいましたが、今も辞めずに勤務している知り合いはいません。どんな理由で辞めたかは分かりませんが、有名企業の社員という肩書を捨てたことになります。

ネガティブな退職や、逆に栄転という辞め方をした同級生もいると思いますが、要するに一番最初に就職した企業でずっと働くなんてレアケースです。

なので、良い企業に就職したらもちろん喜ぶべきですが、仮に就活が失敗に終わったとしても、卒業後の就職先での経験をこれからの転職に活かせば良いだけです。

もう一つアドバイスがあります。

ハローワークを在学中も卒業後も活用することです。ここは本当に美味しい求人が溢れてますので。

水産の知識を活かしつつ安定してそうな職場への就職を希望する方へ

安定した職場で働きたい。

その気持ち分かります。

では、そんな学生の方へ是非、調べてほしい就職先ですが

  • 公務員(水産職)
  • 水産系の公益財団法人または公益社団法人 ← 自分はここが美味しい!と伝えたい!!

こんな所です。

収入的なもので言えば、これから紹介していくものの中ではかなり良いです。30代で年収500~600万円に到達します。
しかし、水産職の公務員は倍率が3倍以上は絶対にありますので合格するのに苦戦を強いられます。いわゆるレッドオーシャンですので、ホントに苦戦必至です。農学部や理学部、環境系の学部の学生も少ない水産職の枠を狙って受験してきます。
また、技術職の公務員に現役合格するのは難しいと思います。2次試験に残った顔ぶれを見ると、30歳手前のサラリーマン経験者しかいません。採用試験において社会人経験が全くない人が社会人経験がある人に打ち勝つのはかなり難しいです。

なので、私は公務員を狙う学生の方には現役合格にこだわってほしくありません。どんなに優秀でも落ちて当たり前ですから。むしろ、ブラックでもどこでも良いので社会人経験を数年積んだうえで、合格を目指すという計画でも良いと思います。

とにかく、狭き門ですので合格できないときは30歳を過ぎても合格できません。公務員にこだわり過ぎると人生が大幅に狂ってしまうのではないかと思います。

1度試験に落ちたら、公務員以外の道も検討するべきです。

そこで、公務員以外の公務員と同等の待遇が期待できる就職先に目を向けて欲しいのです。例えば、水産系の公益財団法人等ですが、こちらははっきり言って宝探し状態です。見つけた者勝ちという、つまり競争倍率1.0の可能性すら普通にあるブルーオーシャンです。

例えば、この画像を見てください。これは、2019年11月3日の熊本のローカル新聞(熊本日日新聞)の求人欄です。

水産系の求人

 

 

 

 

 

給与などの条件的には、公務員とほぼ同じです。この手の採用試験は公務員試験と似たような傾向にありますが、公務員試験ほど1次試験、2次試験、面接、と面倒なほど試験が実施されるわけではないです。おそらく、1回~2回で試験は終わりです。

こういう求人は絶対数は少ないのですが、見つけることが出来れば競争相手が少ない美味しい求人です。ただ、この天草市の求人も、ここにずっと務め続ける必要がありますので、熊本県出身ではない学生の方はいずれは転職も考えるでしょうね。

ただ、こういった組織の求人は不定期に行われ、職員採用しない年がありますので、募集がないか定期的にチェックしておく必要があります。

こういった組織の求人は間違いなくハローワークに掲載されますので、就職を狙う場合はインターネットでハローワークの求人情報を定期的にチェックしておいてください。

 

水産の知識は活かさず安定してそうな職場への就職を希望する学生へ

  • 商工会議所
  • 中小企業団体中央会
  • 水産系以外の公益財団法人・公益社団法人 ← 私がここに該当します。
  • 社会福祉施設(社会福祉協議会や特別養護老人ホームなど) ← 福祉系の受験資格を得るには最低1年学校に通う必要があります。通信も可。

これらが該当します。

まず、重要なことが2つあります。それは、

探せば必ず見つかるし、割と受かりやすい。

もう一つは収入面では公務員にかなり劣るということです。

なお、更に重要なことですが、これらへの就職を目指す場合は、新卒で採用されることにこだわる必要は一切ありません。大体、35歳までなら普通に募集してます。

あと、収入面では勤務する地域で差がありそうなので、何とも言えないですが、30代の年収は公務員と比べて100万円以上の差は生じると思って下さい。ただし、働きやすさという点においては、公務員を凌ぐこともあるでしょう。
収入的な目安ですが、40歳時点で年収400万円に到達出来れば、不満はないと考える学生の方は、ここの就職先を探すことをお勧めします。

ここの給料は高くはないのですが、完全な民間企業と違って、基本給が毎年上がっていきます。そのため、月給はもちろん微妙に上がるのですが、ボーナスも連動して微増していきます。10年後をみると今より、50~80万は年収が上がるというふうに考えて良いです。基本給は最終的に退職金の計算に用いられますので、38年勤務したとしたら1千万円は期待して良いでしょう。この給与水準は都市部では良いとは言えないのですが、地方では平均以上の待遇であることが多いです。このような職場は、賞与が年4.0か月以上であることが多く、入職1年目の冬でも総支給40万円近く出るのもザラです。

なので、田舎の地元で就職したい、という方は選択肢として入れてみても良いと思います。

探し方ですが、これはハローワークを利用してください。このあたりの求人は新聞、ハローワークへの掲載がメインです。大学に依頼して求人を掲載するというのはかなりレアケースですので、大学の学生係に行っても多分見つかりません。

繰り返しますが、新卒を逃してもじゃんじゃん就職出来ちゃいますので、こういう働き口がある、ということも頭に入れておいてください。転職シェルターとでも言いましょうかね。

私が、学生の方へしたいアドバイスはここまでで終わりです。後は大したこと書いてないので読みたければ読んでください。

要するに、冒頭でも書いたように転職市場にも新卒市場に劣らないは就職先はたくさんありますので、就職先が決まったら、前向きに頑張ってください。

 

仕事はできる自信があるので収入を優先したい学生の方へ

こういう考えが持てる学生の方は、なかなかいないとは思いますが、おすすめは

  • 金融機関
  • 営業職(自動車販売店、保険、家電量販店など歩合制の営業)
  • 大手企業(ニッスイ、マルハニチロ、山崎製パン、月島食品)

銀行系はやはり収入が良いです。第一地銀だと30代前半で500万円超えてきます。
ですが、合う合わないがもろに出るようです。性格に合ってる人は、定年まで勤め上げられると思いますが、合わない人は3年持ちません。

定年まで働くなら根性が必要です。

営業職も、稼ぐには良い仕事です。しかし、今の時代の営業職は話が上手いとか、そういう技術が必要な仕事ではありません。物凄く頭を使います。自動車販売店での営業についても、リピーターになってもらうような営業が必要です。今の時代は需要が少ないので、固定客を作り、一生ここで買い続けてもらう営業をしないと需要を確保出来ません。つまり、イケイケで買わせる営業が出来る営業マンという時代ではありません。

私の主観で申し訳ないですが、今優秀な営業マンはホントにいません。車や保険、住宅、IT、といった全ての分野においてなかなかいません。おそらく、誠実で頭の良い人が営業という仕事に拒絶反応を起こしているのだと思います。売ることだけを考えている営業マンが多すぎますので、もし、誠実なだけでも私はその営業マンから契約したいです。

ぜひ、誠実で知性溢れるある営業マンを目指して稼げるように頑張ってください。

手に職を付けたい学生の方へ

こういう考えの学生の方は、おそらく勤務先が倒産してしまうかも、ということも想定に入れていることでしょう。そうなるといかにつぶしが効く技術を手に入れるかですが、これは戦略が必要です。

・業務独占資格を手に入れる(看護師・放射線技師・自動車整備士・税理士・社労士・中小企業診断士など多数)
・製造業への就職 ← 実はこれ、資格を取らないならかなり有効な戦略です。
・特定業界へ参入する

業務独占資格は言うまでもありません。介護福祉士(あるいは3大福祉士全て)か看護師を取得すれば、食いっぱぐれはほぼないでしょう。この辺は、良い資格を吟味して思い切って学校に通いなおす決断力が必要です。しかし、リターンは大きいでしょうね。それに、案外この戦略を取る人は多いですよ。

私は、こういう資格を活かすやり方は、上手い働き方だと思います。しかし、これは年齢を重ねれば重ねるほど実力を身に付けるのが難しくなると思います。転職市場は20代であれば、物凄く優利ですので思い切って早めのキャリアチェンジを敢行した方が成功しやすいです。

さて、製造業への就職も手に職を付けるには有効です。
というのも、金属を加工する製造業は鹿児島県だけでもたくさんあるのですが、例えば、鹿児島には京セラやシチズン時計鹿児島、アルバック九州という地元では名門の企業がたくさんあります。これらは、違う会社ですが、金属のメッキや研磨などといった共通する工程があります。そのため、どこかの工場に就職して得た経験が他社でも活かせるケースがあります。私の知り合いが地元では中堅クラスの企業の人事部で働いているのですが、最大手クラスからの従業員の引き抜きが定期的にあると話していました。

また、鹿児島でも数年前に自動車の下請け工場が閉鎖という事態があったのですが、ほとんどの従業員が他社の工場へ転職できたと聞いてます。塗装の吹き付けや、金属の研磨という作業、色々な工程を経て製品は出来上がるのですが、良い技術者は精度の高い加工を施しますので、規格外となる不合格品を減らすことができ、歩留まりの向上に大きく貢献できるので業界で必要な存在となるでしょう。

このようなことから、製造業で働くことで得られるスキルというのは、他社でも活用可能と言えるでしょう。

おわりに

中小企業でも、十分な生活を手に入れることはできます。しかし、まだ若い大学生が大企業に就職していく同級生を尻目に、自分は中小企業に就職していくというのはプライドが傷付くかもしれません。

大企業で活躍できればプレッシャーを背負いつつも大きな仕事を出来るかもしれません。

ですが、中小企業であっても活躍して人から必要とされれば大きな充実感を得られます。

どちらも実現できれば素晴らしいことですので、誇りを持って働けるでしょう。

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